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自宅で通夜・葬儀を行う場合

自宅で通夜・葬儀を行う場合、室内外を清掃し、必要な部屋を確保し、弔問客を迎えるために万全を期します。

重要事項

  • 祭壇は弔問客が出入りしやすい部屋に設ける
  • 玄関先には「忌中札」を下げる
  • 壇の扉は閉め、神棚には白い紙を貼る
  • 装飾品は片づける
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部屋を広く使うためにさまざまな工夫を

自宅で通夜・葬儀を行う場合、祭壇を設置する部屋、僧侶の控え室、遺族・世話役の控え室、会食する部屋など、さまざまなスペースが必要になります。できるだけ広く使えるように、ふすまや障子、ガラス戸など、はずせるものはすべてはずしておきます。箪笥、テーブル、椅子などとりあえずつかわないものは別の部屋に移動します。

作りつけの家具は、葬儀社で黒白幕や青幕、黒幕などで覆ってもらいます。室内に広いスペースがとれないときは、庭などにテントを張り、テーブルと椅子をセッティングします。前もって隣近所に部屋を使わせてもらえるか相談してみるのもよいでしょう。玄関や廊下、トイレはきれいに掃除をしておき、トイレには案内の貼り紙をしておきます。

玄関には「忌中札」を

自宅の玄関には、竹のすだれを裏返しにかけ、その上に「忌中」と書いた黒枠つきの忌中札をさげます。忌中札には告別式の日時・場所、出棺時刻を書くこともあります。最近は、すだれをかけずに忌中札だけを貼る家が多いようです。

祭壇を飾る広い部屋を確保

祭壇を飾る部屋は、広くて弔問客の出入りに便利なところを選びます。部屋が狭い場合は、玄関にもっとも近い部屋に用意し、弔問客が庭先から焼香ができるように焼香台を設けてもさしつかえありません。祭壇のある部屋は儀式に使うためだけなので、僧侶や弔問客のための控室や、遺族が休息をとったり着替えたりする部屋、通夜振る舞いをする部屋は別に用意します。

仏壇の扉は閉め、神棚には白紙を張ります

仏壇のある家では、仏壇の扉を閉めておきます。宗派や地方によっては、七七日(四十九日)が明けるまで閉じておくところもあります。神棚は扉を閉め、合わせ目に白い半紙を貼って忌明けまでこのままにしておきます。

扉のない神棚は、白紙を上から貼り、ご神体を隠します。これを「神棚封じ」といいます。神道では死をけがれとして忌むので、死者の霊魂をまつる間は、神棚のまつりを中断するためです。四十九日までの後飾りを置く場所も決めておきましょう。

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移動が困難な装飾品は白い紙で目隠し

絵や写真、ポスター、カレンダー、生け花、祝いの品、優勝カップなど通夜の席にふさわしくないもので、弔問客の目にふれてしまうものは片づけます。とりはずしが困難な額などは、上から半紙や白い紙を貼って隠しましょう。故人が生前に授かった賞状や勲章、カップや愛用品は、祭壇に飾ってもさしつかえありません。

近隣にあいさつをして道順を表示

自宅で葬儀・通夜を行う場合、最寄りの駅やバス停から自宅までの道には、家名を明記した道順表示の紙を要所ごとに張ります。また、人や車の出入りが多くなり、花環を置くなど迷惑をかけることがあります。近隣や町内会、自治会には必ずあいさつに出向いて、協力をお願いしましょう。

現金の用意を忘れずに

通夜や葬儀にあたっては、通夜振る舞いや接待に使う什器類、座布団、日用品や事務用品などは、いつでも取り出せるようにまとめて用意しておきます。それにしても、不足するものが必ず出てくるものです。まとまった金額(15万~20万円)をあらかじめ用意し、遺族のひとりか世話人代表が責任をもって管理しましょう。

【自宅の部屋割り例】

台所 世話役が使いやすいように什器類は出しておく
会食する部屋 台所に近い部屋が便利。通夜振る舞いや精進落とし、世話役や遺族の食事にも
玄関 忌中札をさげる。受付にはテーブルを設け、香典帳、会葬者芳名帳、筆記具を用意する
僧侶控え室 できるだけ祭壇のある部屋の隣に用意する。テーブルと座布団、お茶、茶碗、ポットを用意する
祭壇を飾る部屋 広くて出入りに便利な部屋、玄関に近い部屋を用意
弔問客控え室 テーブル、座布団、おしぼり、お茶、茶碗、ポットを用意する
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