不幸があったら寺・神社・教会へすぐに連絡し、通夜・葬式の日取りが決まったら、直接出向いて依頼をします。
重要事項
- 葬儀を正式に依頼するときは出向く
- 謝礼の金額や支払う時期は葬儀社に相談する
- 司式者には、送迎をしても「御車代」をわたす
寺院・神社・教会へ通夜、葬儀の依頼をするときは
不幸があったら寺・神社・教会へすぐに連絡し、通夜・葬式の日取りが決まったら、直接出向いて依頼をします。
寺に依頼する
[菩提寺に死亡を知らせる]
菩提寺には、電話をするか使いの人を出して故人の氏名、死亡日時を知らせ、通夜・葬儀の日程を相談します。
菩提寺がない場合
親族に聞いてもわからない場合は、葬儀社に宗派を伝えて、近くの寺を紹介してもらいましょう。
宗派がわからない場合
親族に聞いてもわからない場合は、紹介してもらった近くの寺で、俗名のまま葬儀を行います。
菩提寺が遠い場合
菩提寺から近くにある同じ宗派の寺を紹介してもらいます。菩提寺にことわりなく近くの寺で葬儀をすませるのは避けましょう。宗派が違った場合、まちがった戒名をつけられますし、菩提寺に納骨できなくなります。
[出向いて依頼をする]
弔事の使者は喪主と遺族の2人で出向くのがならわしです。どうしても都合が悪い場合のみ、電話ですませるようにします。
僧侶の人数を決める
通夜と葬儀の内容を伝えて、読経する僧侶の人数を決めます。
戒名についての打ち合わせ
故人の職業や人となり、趣味などを伝え、故人にふさわしい戒名をつけてもらいます。
謝礼の金額を確認する
謝礼の金額は寺の格式、参列する僧侶の人数、葬儀の格式や規模、戒名などによって異なります。支払いの時期も、通夜と葬儀に分けて払ったり、葬儀が終わって一括で払ったり、後日あらためて支払うなどさまざまです。葬儀社などに相談しましょう。表書きには「御布施」、僧侶が食事をしなかった場合は「御膳料」、僧侶への車代として(送迎した場合も)「御車代」をわたします。
神社に依頼する
[氏神様の神職に連絡する]
電話をするか使いの人を出して信仰している氏神様の神職に知らせ、通夜・葬儀の日程を相談します。神式では、葬儀は神社ではなく、葬祭場で行うのが一般的です。どこで行う予定かを神職に伝えておきます。
氏神様がわからない場合
故人の実家や親戚に聞いてみます。それでもわからない場合は、近くの神社に依頼するか、葬儀社に頼んで紹介してもらいます。
[出向いて依頼をする]
寺院への使者の場合と同じく、神職への報告は喪主と遺族の2人で出向くのがならわしです。どうしても都合が悪い場合のみ、電話ですませるようにします。
通夜・葬儀の打ち合わせ
夜と葬儀の内容を神職に伝え、打ち合わせをします。神職は基本的には火葬場には行きません。
謝礼の金額を確認する
寺院の場合と同じく、神社の格式などによって異なります。支払う時期についても同様です。表書きは「御神饌(ごしんせん)料」「御祈祷(ごきとう)料」「御祭祀(ごさいし)料」など。送迎しても「御車代」を、食事をしなかった場合は「御膳料」をわたします。
教会に依頼する
[神父、牧師に連絡する]
キリスト教では、臨終にあたって儀式を行うときに、神父や牧師に通夜、葬儀の日取りを伝え、都合を確認しておきます。
宗派がわからない場合
カトリック教会では、故人がカトリック信徒だった場合のみ、葬儀を行います。プロテスタントの教会では、遺族が望めば宗派にかかわらず葬儀を行ってくれます。宗派がわからない場合は、プロテスタントの教会にお願いしてみましょう。
[出向いて依頼をする]
正式な日取りが決まったら、寺院の場合と同じく、喪主と遺族の2人で出向くのがよいでしょう。どうしても都合が悪い場合のみ、電話ですませるようにします。
通夜・葬儀の場所
キリスト教では通夜は自宅で行い、葬儀は教会で行うのが通例です。
謝礼の金額を確認する
規定がある場合はそれに従います。表書きは「献金」「記念献金」など。神父や牧師本人、オルガン奏者などには「御礼」、神父や牧師へは送迎した場合でも「御車代」をわたします。
自治体へ規格葬儀を利用すれば、割安
「○○市規格葬儀」などと呼称される、全国の自治体の約半数以上が実施している葬祭サービスです。亡くなった人がその自治体に住民登録していれば、指定する葬祭業者をとおして割安料金で葬儀をすることができます。葬儀を営む遺族の年収が低い世帯には、「葬祭費支給制度」を設けて費用の一部を支給してくれるところもあります。
たとえば東京23区では、死亡届を出すときに申し出れば、葬祭具、霊柩車、火葬などのサービスは、区の指定した料金で受けることができます。自治体葬儀の料金は葬祭料金が約9万~24万円、このほかに霊柩運送料・火葬料金などが必要です。
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