四十九日法要の準備を始めると、どうしたら良いかわからない事がたくさん出てくると思います。いざと言う時に慌てないためにも、今回の記事を参考にして基本的な知識を身に着けておきましょう。
四十九日法要の準備とマナー
四十九日法要の準備を始めると、どうしたら良いかわからない事がたくさん出てくると思います。いざと言う時に慌てないためにも、今回の記事を参考にして基本的な知識を身に着けておきましょう。
会場・日時の決め方
本来、四十九日法要はぴったり49日目に行うのが正式とされていますが、多忙な現在では平日に行うのが難しい場合も多いでしょう。従って、参列者が集まりやすいように49日目の前の土日に法要を設定するのが一般的となっています。
必ず命日を1日目として数え、49日目よりも前に設定するようにしてください。後に日程をずらすことは避けるのが通例となっています。時間帯は午前でも午後でも問題ありませんが、法要後の会食の事を考えるとお昼前の時間帯に設定される場合が多いようです。
四十九日法要の会場はお寺か自宅がほとんどですが、会食の段取りを考えて、食事施設がある霊園施設や仏事料理店で行われる事もあります。菩提寺の境内にお墓がある場合は、お寺の本堂で供養を行う事になります。
自宅で行う場合、会場使用料はかかりませんが法要の準備を自分たちで行う必要があります。
法要は誰を呼ぶもの?
四十九日法要は家族、親戚、故人の友人・知人など親しい人で行うものとされていますが、一体どこまで呼べばいいのか悩んでしまいがちですよね。こちらに関しては特に明確なルールは存在しませんので難しいところです。
親族の方の場合は呼ばれなかったことで気分を害する方もいらっしゃいますので、後で問題になるリスクを考えたら親族すべての方に声をかけておいた方が無難と言えます。遺族や親族だけで行うか、友人、知人、会社関係の方までを呼ぶかは葬儀の受付名簿などを参考にして、遺族で話し合って決めると良いでしょう。
案内状は出すのが礼儀?
四十九日法要を身内や親族だけで行う場合は電話での案内のみになる場合もありますが、基本的には案内状をお送りするのがマナーとされています。引き出物や料理の手配の関係からも、案内状には相手の出欠確認をする意味合いがあります。
返信用のはがきを同封するか、往復はがきを利用して法要への出欠を確認しましょう。ただし、往復はがきはあくまで略式であり、白い無地の封筒に案内状を入れて送るのが正式なマナーです。二重封筒は不幸が重なるという意味から使用しませんので気を付けてください。
案内状の基本的な内容は
となります。四十九日法要では僧侶による読経や会食以外にも、お墓参り、卒塔婆供養、納骨といった行事を行う場合があります。自宅で法要を行う場合は墓地が遠方であるなどの理由から墓参りや納骨は別で行う場合もあります。
当日にどの行事を行うのかを記載しておきましょう。
予算はどれくらいで?
四十九日の法要は法事の中でも規模が大きく、故人にとっても遺族にとっても大切な行事です。それだけに、どのような事にどのくらいお金がかかるものなのか、目安を知っておきたいところですよね。
まず、法要を自宅以外で行う場合は会場利用料がかかります。こちらの料金はお寺やホテル、葬儀場などの会場、参列者の人数によっても大きく異なります。法要後の会食費や引き出物代も必要です。会食費は一人当たり3,000円~1万円程度で、会食を行わない場合はお弁当を持ち帰っていただくのが一般的です。
引き出物は一人当たり2~3,000円程度が相場となっています。他には読経を行う僧侶への読経料(3~5万円)、僧侶を自宅などに招いて法要を行う場合はお車代(5,000~1万円)、僧侶が法要後の会食を辞退した場合や会食自体を行わない場合は御膳料(5,000~1万円)が必要になります。
会場や人数によって金額は大きく異なりますが、20人の出席者であれば50万円前後を目安に考えておくといいでしょう。
施主の服装や持ち物は?
四十九日の法要では、遺族は喪服の着用が基本とされていましたが、近年では施主や遺族であっても略礼服の着用が主流となっています。略礼服は、男性であれば黒いスーツに白無地のシャツを着用し、ネクタイ、靴も黒、小物類も黒で統一します。
女性の場合は黒のワンピース、スーツ、アンサンブルなどが主流で、夏であっても露出を控え、ストッキングや靴も黒で統一します。平服で法要を行う場合は、必ず事前に参列者側に平服で来ていただくよう通達しておきましょう。
施主の持ち物は僧侶にお渡しするお布施、故人の遺影、位牌、参列者への引き出物が挙げられます。四十九日の法要と同じ日に納骨式を行う場合は埋葬許可書も用意しておく必要があります。
四十九日法要の流れ
一般的な四十九日法要の流れは以下の通りになります。
施主から参列者への挨拶
四十九日法要には欠かせない施主から参列者への挨拶ですが、法要を自宅で行う場合とお寺などで行う場合とでは多少挨拶の仕方が異なります。お寺で法要を行う場合は、施主は参列者が集まるのを静かに待ち、僧侶が読経を行うことで法要が始まりますので特に開始の挨拶を行う必要はありません。
自宅で行う場合は、開始の挨拶、中締め、会食時、締めの挨拶を行います。開始の挨拶は参列者に集まっていただいた感謝の意と、法要を行う事の2点を述べ、僧侶を仏壇の前にお招きします。中締めの挨拶でも参列していただいた感謝の気持ちと、法要を無事に終えることが出来た事をお伝えします。
会食が無い場合はこれが最後の挨拶となりますので、故人の思いや遺族の決意などを手短に伝えてもいいでしょう。会食がある場合は、ささやかな席を設けてある旨をお伝えします。締めの挨拶も最後まで参加していただいたことへの感謝の気持ちや、今後も変わらないお付き合いをお願いする旨を手短に伝えしましょう。
法要後の会食について
法要後の会食は「お斎(おとき)」と呼ばれ、本来は午前中に食べることや、精進料理を振舞うといった決まりがありました。しかし、現在では食事をしながら故人を偲ぶという考えが主になっており、故人の好きなメニューや会席料理、仕出し弁当を頼む場合もあるなど、比較的自由な献立を用意するケースがほとんどです。
ただし、騒がしくなりがちな立食形式や取り分けが必要な大皿料理ではなく、一人分の料理がはっきりと分かれているお膳を用意するのが一般的となっています。注意点としては、予約の段階で法要後の食事であることをしっかりと伝えておくことです。
これは慶事の食事が含まれたり、仕出し弁当でも赤や白の容器が使われたりすることを避けるためにも大切ですので忘れないように気を付けて下さいね。
避けた方が良い事柄
故人が亡くなってから四十九日までの期間、避けた方が良いとされているものがあります。代表的なものとして、お正月のお祝いや年賀状での挨拶が挙げられます。これは、四十九日までの忌中は故人を慎むための期間であるため、おめでたい行事をしている場合ではないとされているためです。
お正月の飾りは避け、年賀状の代わりに年賀欠礼状と忌中はがきを送るのが慣習となっています。神社への参拝や、お歳暮、お中元を贈ることも四十九日までは控えた方が良いとされています。ただし、忌明け後の喪中の時期であれば問題ありません。
旅行のように、遊興の部類に含まれていると考えられるものも控えた方が良いとされています。
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